センター長 福成信博よりごあいさつ
みなさま、昭和大学横浜市北部病院外科のホームページにおいでいただきありがとうございます。北部病院外科系診療センター長、外科教授を務めております福成信博です。
われわれの診療科は私と福島准教授、相田講師、坂上講師、中野講師の5名と専門性に特化した5名の兼任講師からなる小規模な医局ですが、専門とする甲状腺疾患に関しては先進的な診断と治療実績から、神奈川県のみならず全国から高い評価を受け、数多くの患者さまを拝見しております。
内分泌外科・甲状腺外科に特化した診療科ではありますが、私を含めてすべての医局員は全人的な加療、Generalistとして外科医の修練を積んできた者ばかりです。消化器外科、小児外科、乳腺外科、心臓外科、呼吸器外科、および脳外科などでトレーニングを受け、総合的な認定医、専門医の資格を持った上で内分泌外科、乳腺外科、ヘルニアといった現在の専門性を選択し、Specialistとして現場の診断治療に臨んでおります。個々の臓器、疾患の専門性にとらわれすぎるあまり、日常の診療や夜間・救急の現場で患者さまの人間的な全体像を受け止めることのできない専門医ではなく、しっかりとしたGeneralistの基盤の上に自らの専門性が輝く医師を育てていきたいと考えております。
私が専門とする甲状腺の診療に関しては、平成8年カリフォルニア大学サンフランシスコ校への留学、平成10年伊藤病院外科・画像診断部着任以降は、内科、外科、放射線科、病理診断部、臨床検査部門などの垣根を越え「最善の甲状腺画像診断と治療」を追求してまいりました。超音波診断装置の画像分解能向上に伴い、触診不可能な病変に対する超音波ガイド下穿刺吸引細胞診断を確立し、在籍していた伊藤病院において年1500件を超える甲状腺手術症例の画像診断および細胞診をすべて担当することができました。外科手術症例のみならず、外来通院中の内科症例に対しても適切な画像診断に基づいた加療指針を提案し、甲状腺エタノール局注療法(PEIT)の臨床導入・応用に積極的に取り組みました。2002年に「良性甲状腺のう胞、機能性結節に対する甲状腺エタノール局注療法」は保険収載され、甲状腺PEITガイドライン委員の一員として十分な役割が果たせたものと自負しております。
2007年からは甲状腺結節に対するラジオ波焼灼療法(RFA)も臨床試験として当科で開始し、極めて良好な成績を上げております。
「手術は最後の手段であり、できる限り患者さまにとって負担、不安の少ない安全かつ効果的な治療方針を構築すること」を目標に医局員が日夜鋭意努力、研究を重ねております。「患者さまのため、保健福祉向上のために、医療・学問を総合的に教育し、真の医育統一を目指すもの」という昭和大学の建学の精神を尊重し、日本一の内分泌・甲状腺診断治療センターを目指したいと考えております。
1978年 | 4月 | 昭和大学医学部 入学 |
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1984年 | 3月 | 同 卒業 |
1984年 | 4月 | 昭和大学大学院医学研究科外科系外科学 入学 |
1988年 | 3月 | 同 修了 |
1988年 | 4月 | 昭和大学助手(後期)医学部外科学教室 |
1989年 | 1月 | 医学博士 甲 第765号 ◎甲状腺良性腫瘍における上甲状腺動脈血流動態の臨床的検討 超音波医学 15, 484-488, 198 |
1989年 | 1月 | 昭和大学助手 医学部外科学教室 |
1989年 | 4月 | 中央鉄道病院 消化器外科医員 |
1990年 | 10月 | 昭和大学助手 医学部外科学教室 |
1993年 | 4月 | JR東京総合病院消化器外科医長 |
1996年 | 6月 | University of California, San Francisco 内分泌センター 留学(Mt.Zion hospital) |
1998年 | 10月 | 伊藤病院 外科医長 |
2002年 | 4月 | 伊藤病院 外科・画像診断部長 |
2003年 | 4月 | 昭和大学横浜市北部病院 外科 兼任講師 |
2005年 | 10月 | 昭和大学横浜市北部病院 外科 准教授 |
2013年 | 4月 | 昭和大学横浜市北部病院 外科系診療センター 外科 診療責任者 |
2013年 | 12月 | 昭和大学横浜市北部病院 外科系診療センター 外科 教授 |
2014年 | 4月 | 昭和大学横浜市北部病院 副院長、外科系診療センター センター長 |
2019年 | 4月 | 昭和大学横浜市北部病院 甲状腺センター センター長(兼任) |
2008年 | アメリカ超音波学会(AIUM)New Investigator Award受賞 |
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2009年 | 昭和大学上條奨学賞(臨床研究)受賞 |