北部よもやま話


医局秘書(たまに先生)が送る
医局つれづれよもやま話

2017年10月27日

第60回日本甲状腺学会学術集会

つい先日まで暑い日ばかりだった気がするのですがあっという間に気温が下がり、毎日寒い日が続いていますね。体調を崩されたりしていないでしょうか。

さて、先日10月5日、6日、7日に大分の別府で行われた「第60回日本甲状腺学会学術集会」では、西川先生、中野先生が研究成果を発表されました

西川先生は「検査・副甲状腺」というセッションにて「赤外線蛍光システムを用いた術中副甲状腺検出法」についてスライドに動画を交えながら口演されたとのこと。私が勝手にまとめてみますと、このような内容だったようです。

甲状腺、副甲状腺の手術において正常な副甲状腺を温存することは副甲状腺機能低下症を予防する上でとても重要です。ときどき肉眼では判別しにくい副甲状腺がありますが、蛍光検出器を使用することでそれらを検出できた例がいくつかあり、温存や自家移植の機会が増えました。赤外線蛍光システムは薬物を使用しないため人体への影響も少ないものです。今後も研究を続け、またその結果を報告します。

中野先生は「分子標的治療薬」にて「レンバチニブ休薬後、急激に病勢が進行した1例」をポスター発表されました。こちらはこのような内容のようです。

甲状腺がんの治療に使用される分子標的薬は効果が見られるものの、それに伴う副作用を考慮してお薬をお休みする期間を設定することがあります。数週間というお休み期間の後でお薬を再開したところ、急に病状の進んだ例がありました。お薬の計画は注意深く、慎重に進めなくてはならないということを改めて感じる機会となりました。

いかがでしたでしょうか。学会ではたくさんの先生方がいろいろな研究、症例などを発表されるので興味深いですね。

今週末は甲状腺外科学会があり、北部病院の外科の先生方も参加されています。このように学会などでいつもの診療時間が休診となっている場合がありますので、ご予約の日にち、お時間などお間違えになりませんようご注意ください。それでは、また〜

Posted by 医局秘書 on October 27, 2017